【有段までの道のり 21】序盤〜中盤の考え方まとめ

こんにちはー。くまぽろです。

有段までの道のり、第21話。
 
 
ここまで6回に分けて
序盤〜中盤の考え方について書いてきました。

どば〜っと一気にやってきたので、
ここでちょっと俯瞰して
考える手順を整理してみましょ〜。

-> 第1話から読む
-> 前回のお話
 
 

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序盤〜中盤の考え方

はい、ではまずは手順まとめ!

1. 弱い石を探す

弱い石の見極め方 →【第15話】弱い石を探そう

→ 弱い石がある場合は、どう攻めるか考えます。
基本は、「根拠を奪う」ことから。

ケースによって、
・封鎖する
・分断する
・頭を叩く

をそれぞれ検討してみましょう。

詳しくは、
【第16話】「根拠を奪う」「封鎖する」
【第17話】「分断する」
【第18話】「頭を叩く」
をそれぞれ参照してください〜。
 
 

2. 隅のまわりに手が残っているか確認する

1. カカリワリウチが残っていないか
2. 三々が残っているか
3. 隅のスソが空いているか

こちらも詳しくは
【第19話】弱い石がなければ隅を確認!
参照してくださいね〜。
 
 

3. 碁形を判断する

黒・白がそれぞれ模様実利足早のどれか判断する。

模様碁なら:
中央に広げる手や、逆にそれを制限する手の価値が高い。

実利碁なら:
辺をしっかり地にする手や、
逆に辺の地を割いたり、根こそぎ荒らしてしまう手の価値が高い。

足早碁なら:
弱い石を攻めつつ発展するところを探す形になるので
定石後の変化などの知識が必要になってくる。
弱い石もなければ、早い段階で大ヨセになる。
 
 
「模様・実利・足早って具体的にどんな碁?」というのは
【第20話】碁形から戦略を考える
参考棋譜を紹介しています。
 
 
ちなみに、少し発展した話をすると、
1〜2を考える際にも碁形と合わせて考えることで
いくつか選択肢がある中でも
より良い判断ができるようになります。

例えばカカリを打つときにも、
どちら側からカカるのか、どの定石を選ぶのかなどで
現状の碁形に合うか合わないか
が変わってきます。

この話はまたそのうち
詳しく別の記事で説明していきたいと思います〜。
 
 

中盤戦の土台になるフレームワーク

この「有段までの道のり」で話していることはすべて、

当時級位者だったくまぽろが
実際に習ったことです。

もちろんこの序盤〜中盤の考える順番も
教えてもらったことの骨組みはそのまま書いています。
 
 
これを習うまでは、
中盤戦はほんと〜によくわからなかったので

とりあえず辺で空いているとこがあれば
そこを打って…
それも無くなったらなんとなく
「陣地広がりそうかも?」と思うところを打って…

とあまり指針がなく、
ふらふらした打ち方をしていたと思います。

でもこの考える順番を習ったことで
まったく土地勘のないところで
手探りで進んでいるような状態から、

こういうポイントを通ればゴールにたどり着けるよ〜

という、簡単だけど要所を押さえた地図を
手に入れた気持ちになりました。

この手順が土台のフレームワークとなってくれて、
「毎局これを元に考えてみればいいんだ!」

とパーッと明かりが照らされた印象を受けたのを覚えています。
 
 
本などだと、
こういう考え方の手順を書いているのは
あまり見たことがありません。

定石、詰碁、手筋以外の本だと、

中国流、小林流などの特定の布石の詳細や
打ち込みについて、攻め方、サバキ方、
石の形についてなどなど

いろいろな部分的な考え方の本は
た〜くさんあって一つ一つとても勉強になるのですが、

この全局的な骨組みを示してくれるものって
なかなか無いような気がします。
 
 
もちろんこの手順が頭にあっても
優先順位がケースバイケースでわからなかったりして
結局悩むのは悩むんですけどね。

わたしもしょっちゅう対局中に
「打ちたい箇所が三箇所あるよ、どうしよ〜」
とか言ってます。笑

でも何もフレームワークが無いときよりは
ずっと打ちやすくなるのは間違いないです!
 
 

まとめ

対局の序盤〜中盤の要所要所で
ひと呼吸おいて次の手順で考えてみましょう。

1. 弱い石を探す
→ 弱い石がある場合:どう攻めるか考える

2. 隅のまわりに手が残っているか確認する
・カカリ、ワリウチ
・三々
・隅のスソ

3. どんな碁形になっているか確認する
・模様:中央の価値が高い
・実利:辺や隅の価値が高い
・足早:弱い石への攻め、大ヨセ

この中盤の話をまとめている最中に
そういえば「シマリの背中は価値が高い」って話を
まだしてなかったなと気づいたので、

次回はその話にしようかな〜と思ってます。

ではでは、また。

【有段までの道のり 22】どの辺の価値が高いかを考える