【有段までの道のり 15】中盤の考え方1:弱い石を探そう

こんにちはー。くまぽろです。

有段までの道のり、第15話。
 
 
前回の最後に
「次回は碁形のお話をします〜」と書いたのですが、
そもそもその前に

布石〜中盤の段階で
何をどういうふうに考えていくか

という話をしたほうが良いと思ったので、

今回は中盤の考え方について
書いていきたいと思います。

-> 第1話から読む
-> 前回のお話
 
 

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一局の構想を考えてみよう

囲碁をはじめて19路盤で打てるようになって
定石や詰碁も少し勉強して
一桁級になったころから、

一局を通した構想の立て方・考え方を
少しずつ教わるようになりました。
 
 
対局の検討でも、

・どの手まで進んだときに
・現状をどういうふうに考えて
・このあと、どういう構想で
・どういう手を選ぶか

ということを教えてもらうわけです。
 
 
こういう構想を立てる部分が
わたしはすごく好きで、
19路盤のとてもおもしろいところだと思っているので

先生から教えてもらう考え方は
ほんとに「ははぁ、なるほど〜」と思うことばかりで
とてもとてもためになりました。
 
 
そして、一局一局の積み重ねだけでなく、
「まとめるとこういうふうに考えるべきだよ」
というのをプリントでもらったので、

今回からいくつかの記事に分けて
そのとき学んだことを書いていきたいと思います。
 
 

一段落したら考えること

さて、タイトルは「中盤の考え方」と書きましたが、

中盤てどこからなのかも
はっきり線引きができるわけではないので、

「一段落したら考えること」と思ってください。
 
 
例えば、
隅で定石を打って一段落したり、

どこかでちょっと戦いになって
それが一段落したときに、

考えるべきことは主に3つあります。
 
 
1. 自分と相手に弱い石がないかを探す
2. 隅が空いていないか確認する
3. 碁形を判断する
 
 
これから1つ1つ具体的に説明していきますね。

まず今回は
「自分と相手に弱い石がないかを探す」について
掘り下げてみましょう〜。
 
 

弱い石を探す

囲碁は陣地が大きいほうが
勝ちになるゲームなのですが、

そこに石の強弱が深く深く関わってきます。
 
 
基本的に相手に弱い石がある場合、
それを攻めていくことで

相手にはそんなに陣地が増えないところを打たせて
自分は効率よく陣地を作っていく
ことができます。
 
 
わかりやすいケースを見てみましょ〜。

下の碁盤で▶︎を押して
ポチポチ進めてみてください。
 
 

 

 

こんな感じで攻めながら得をしていくのが
理想的な進行です。
 
 
なので、相手が打ったところだけでなく、
一呼吸おいて盤面全部を見渡して
弱い石がないか探してみましょう。

相手のだけでなく、
自分の石もチェックしましょうね。
 
 
自分に弱い石がある場合は
相手に攻められて
上の盤での白側になってしまいます。

そうなる前に一手かけて
しっかり補強しておくことは、
とても大事な一手になります。
 
 

強い石と弱い石と要らない石

弱い石を探すときにとっても大事なことは

その石が「弱くて取られたら困る石」なのか、
それとも「弱いけど取られても困らない石=要らない石」なのか、

を見極めることです。
 
 
ちなみに、要らない石のことは
カス石(かすいし)と呼びます。

これは判断が難しい場合もあるので
悩ましいところです。
 
 
まず、強い石ってどんな石なのかと言うと、
絶対死なない石のことです。

・ある程度の地が確定している石
・眼形がしっかりある石
・中央に広く顔が出ている石

などは、まわりに相手の石が来たとしても
まったく不安がありませんよね。

そういう石は強い石です。
 
 
 
 
 
では弱い石とはどういうのかと言うと、
強い石の反対で
まだ生きているのかどうかはっきりしない石のことです。
 
 
ただ、弱い石の中には
取られても困らない石=カス石があります。

カス石というのは
相手の強い石にへばりついている石で、
助けようとしても大変なだけで得になりません。
 
 

 
 
こういう石はどっちにとっても要らない石なので、
攻める対象にはなりません。

(もし相手がカス石を逃げようとしてきたら、
そのときに攻めればOKです。

相手は逃げるのにひーひー言っている間に
こっちは地を効率よく増やしたり
勢力を広げたりできてすごくラッキーです)
 
 
なので、カス石ではない弱い石を探して
攻めるようにしましょう〜。
 
 

くまぽろ実戦譜での例

当時の棋譜で残っているものから探してきました。

2013年10月(囲碁はじめてから5ヶ月くらい)、
KGSで9k(=9級)のときの棋譜です。
 
 
まず先に言っておきますが、
すっごいひどい棋譜です。笑

でも、こういうタイミングで弱い石探すんだよ〜という
良い例だと思うので、見てみてください。

くまぽろが黒番です。
 
 

 

 

実戦ではそこに目を向けられず、
当時のくまぽろは次の手を右辺の星下に打ちました。

大場としてはもちろん悪くないところなんですが、
相手の弱い石から構想を組み立てるのが
できていませんでした。
 
 
こういう一段落ごとに盤面を見渡して
自分の石、相手の石それぞれ弱い石を探す癖がつくと、
そこから戦略が立てられるようになっていきます。

「一段落したら弱い石を探す」

ぜひ、意識してやってみてくださいね〜。
 
 

つづく

今回は「弱い石を探そう」という話でしたが、

長くなったので次回に
「弱い石をどう攻めるか」という話をしたいと思います。

引き続き、お楽しみに〜!

-> 【有段までの道のり 16】中盤の考え方2:弱い石の攻め方「根拠を奪う」「封鎖する」