第31期女流名人戦 挑戦手合第2局 藤沢里菜女流名人 vs 謝依旻六段

こんにちはー。くまぽろです。

女流名人戦の第2局が3/14に行われました。

三番勝負で謝依旻六段が1勝しているので、
藤沢里菜女流名人のカド番になります。

棋譜にコメントをつけて解説していきます〜。
 
 

スポンサードリンク

女流名人戦第二局

女流名人戦の2局目
棋聖戦第7局と同じ3/14に行われました。

なんでタイトル戦同時にやっちゃうのー?(´・ω・`)
って感じですよね。

第1局は依旻ちゃんが逆転勝ちしましたが、
今回はどうなったでしょうか…?
 
 

棋譜

黒:藤沢里菜女流名人
白:謝依旻六段

持ち時間は3時間。残り5分から秒読みに入ります。

棋譜には、プロ棋士の解説や
囲碁AI・Leela zeroでの検討を元にコメントをつけています。
 
 

 

 

189手をもちまして、黒・藤沢里菜女流名人の中押し勝ちとなりました。
 
 

Leelaを見ながら感想

またも逆転で勝負がつきましたね!
これで1勝1敗で第3局に持ち越しになりました。
 
 
今回もLeela zeroとともに
序盤から振り返っていきたいと思います。

序盤で白が下辺を荒らしたところまでは、
ほぼ互角だったのですが、
右辺のあたりで少し形勢が白に傾いてきました。


※手を示す丸の中の、上の数字が勝率(%)、下が読んだパターン数です。

やはり黒がツケた手をあまりよくないと見ています。

またツケにハネたあとも
二段バネを推奨してますね。

左下の想定図がちょっと小さくて
ぼやけちゃうのですが拡大すると、

中央を止めて黒もまだこれから、
と言ったところでしょうか。
 
 

このあたりからLeelaもずっと
右下のツケコシ(実戦黒がもう少し進んでから打ったとこ)
を見てますね。
 
 
そのツケコシからの戦いでは、
白は下図のあと実戦は2子をアテた(56.9のとこ)のですが、

Leelaは一旦出て

カケツいで、右辺の黒が苦しいのでは
という展開を考えてるみたいです。
 
 
また、ここらへんとても一手一手むずかしいのですが、
中央の1子をツナいだ手(白枠の丸のとこ)でも

隅をオサエておいて、

こんな感じで下辺ワタって
先手で上辺にまわれるなら白良いと見ている模様。
なるほどねぇ。
 
 

Aのところの1子を抜けたあたりで
下辺も生き残りだし、白がやれてるのかなと思いきや、
右辺の黒に白がツケた段階で
かなり黒持ち
でした。

そして、実戦のツギ(黒枠の丸)じゃなく、
1子逃げ出すのを見てますね。
これは白とる勢いなのかな・・・

黒も実戦はそれは選べず、中央が取られる展開に。

この時点ではかなり白持ちなのですが、
実戦下辺のマガリ(白枠の丸)を決めたのが
悪手
だと言っています。

想定図を見てみると、

1手で中央を制して、上辺をまとめに来るなら
左下を生きれると。
それで黒に上辺囲わせても地合い足りている、
という計算みたいですね。

逆に、黒が左下の白を取ってくるなら、
先に上辺にまわればOKということだと思います。

マガリ打って決めちゃうのとは
一手違う
ってことですよね?
 
 

そして、最後の白の失着と思われるところ。

実戦は中央の2つの丸の左に打ったんですが、
ここで評価値が大きく割れてます。

結果的に白にシノギがなさそうだったので、
ここでがんばりすぎたのがまずかったようです。

想定図を見ると、
右の水色の丸のとこにノビて
黒2子を制しておいて右上隅にまわって
あとは左辺をシノげば白良し
らしい。

白がもう秒読みだったのもあり、
読み切れず勢いでいってしまったんですかね?

依旻ちゃんには
とても悔しい一局になってしまいました。
 
 

次は

この対局もYoutubeにて動画が上がっています。
ご興味ある人はぜひ〜。
 
 
女流名人戦の最終局は、3/22(金)
東京・市ヶ谷の日本棋院で行われます。

依旻ちゃんも里菜ちゃんもがんばれ〜!

ではでは、今日はこのへんで。