こんにちはー。くまぽろです。
4/11(木)に十段戦の
挑戦手合第3局が行われました。
棋譜に解説をつけて見ていきます。
またLeela zeroでも検討します。
十段戦第三局
ここまで一勝一敗で迎えた第三局です。
十段戦は五番勝負なので、
三勝をあげたほうの勝ち。
つまり、この第三局で勝ったほうが
王手をかけることになりますね。
今回は長野県大町市にある
くろよんロイヤルホテルというところで
行われました。
では、棋譜を見ていきましょ〜。
棋譜
黒:村川大介八段
白:井山裕太十段
持ち時間は3時間。残り10分から秒読みに入ります。
棋譜には、プロ棋士の解説や
囲碁AI・Leela zeroでの検討を元にコメントをつけています。
最後は怒涛の展開で、
151手をもって
挑戦者・村川大介八段の
中押し勝ちとなりました。
Leelaを見ながら感想
途中までは白がよかったんですが、
左辺での攻防から畳みかけるように
黒が一気に決めた感じでしたね。
村川さん二勝目!
おめでとうございます!
さて、ではLeela zeroで検討していきましょ〜。
最初に左下の定石で、
黒が堅ツギのあとにヒラきませんでしたね。
わたしはそういう打ち方知りませんでしたが、
Leela先生もアリだと言ってます。
※丸が出ているところがLeelaの候補手です。
丸の中の上の数字がその手を打ったときの勝率(%)、
下がその手で読んだパターン数。
ヒラキ以外に、
小目へのカカリ・シマリを
大きく見ていますね。
白ワリウチのあと、
Leela先生、なんと詰められても
ヒラかないとおっしゃっている…。
下辺の石は軽いからOKってことなんですかね?
そして、右上の攻防では、
じわじわと評価値が白寄りに。
白優勢を決定的にしたのは、
次のシーンでした。
実戦は黒枠丸のツケでしたよね。
Leelaは出か、ぐずんで切るのを推してます。
ここで白の評価値が70を超えてきました。
実戦は水色のとこじゃなく
ツケのすぐ右に打ちましたね。
上辺と左上が一段落して、
やはり白が少し優勢なようです。
ここ、実戦はトビましたが、
たしかにコスミのほうがよかったかも?
トビだとずっとワリコミを気にして
打たなきゃいけなかったですもんね。
黒が「どうぞつながってください」と
言ったシーンでも、
白は素直に中央を守る手を考えてます。
しかし、じゃあここで
白が悪くしたのかというと、
そうでもありませんでした。
左辺へツケノビていったところ。
まだ勝率67%と白良しです。
Leela的にはここが一番
問題のシーンと見ています。
実戦ここで白は
左辺のマガリを打ちました。
ここで評価値が一気に逆転しています。
しかし、Leelaの推しの水色のところに
打ったとして、
左の想定図を見ると
左辺の白はどうなっているのやら。
想定図で黒16と書いてあるあたりの
黒3子との攻め合いになるんですかね?
コウがついてるので、
黒有利な一手ヨセコウかな?
わからん\(^o^)/
白が切っていって、黒がアテたところ。
ん?なんか白持ち直してる?
Leelaはここでツケコシ考えてます。
ははぁ、想定図だと
黒は2子とっても生きてないよ〜って言ってるのかな。
その次でもワリコミを考えるLeela先生。
なるほど。中央の黒を切断すれば、
黒10と一手戻らないとだから、
下辺と無事連絡できると。
いろいろ考えられる手があるものだなぁ。
しかし、その瞬間を逃し、
白はここから返す手がなく
明らかに劣勢となっていきました。
わたしは、もっとはやい段階から
黒が盛り返したのかなと思ってましたが、
以外と最後の直前までわからなかったんですね〜。
次は
これで村川さんの2勝1敗となり、
次の対局は井山さんのカド番です。
次の十段戦第4局は、4/19(金)に
日本棋院関西総本部にて行われます。
お二人ともがんばれ〜!
ではでは、今日はこのへんで〜。