囲碁はどんなゲーム?2:サンプル対局で流れを見てみよう

前回は、囲碁は陣取りゲームだよ、
というお話をしました。

終局して陣地が確定した盤面を見て
「こっちが黒の陣地であっちが白の陣地」
などを説明しましたが、

今回は、対局がどんなふうに進むのか、

そして突き詰めて考えていくと
囲碁はどういうゲームなのか、
考えてみたいと思います。

スポンサードリンク

対局を見てみよう

前回の「囲碁はどんなゲーム?1」
終局時の盤面の例を見てみましたが、

今回はその対局を
1手目から順番に見てみましょう。

1手目は常に、から打ちます。


 
 
前回まだ説明していませんでしたが、
石を置く場所は、線の交点です。

  

線を道だと思うと、十字路のところですね。

一番端の三叉路のところや、
角っこの二叉路(っていうんですかね・・?)のところも
石を置けます。
 
 
では、次は白の番です。

いまはまだ、
「何を根拠にここに石を置いたのだろう」
ということは、深く考えなくて大丈夫です。

最初はなんとなく、
「ここらへんを自分の陣地っぽくするぞ」
という感じで始まります。

陣地っぽいところに
それぞれの色を塗ってみましょう。

「え?もうここ陣地なの?」
と思ってしまうかもですが、
まだ「なんとなく」の状態です。

まだちゃんと地(=陣地のこと)になるかはわかりません。
 
 
じゃあ次は黒の番です。

そして、白の番。

ここで、もう一度
地になりそうなところを見てみましょう。

お互いに、横やナナメに少し
陣地になりそうなところを拡大してきた感じですね。

ここから少し早回し

いまは一手一手の意味を
そんなに細かく考えないで、

こんな感じで進んで行くよー、という
流れを見てほしいので、
ちょっと早回しで進めますね。

続きのところから、打った順番に番号を書いてます。

右上のほうで、お互いの石がぶつかり、
境界線っぽくなってきましたね。

黒白お互いにさっきより右側に
陣地っぽいところが増えました。

さらに進んで・・・

今度は左下で陣地争いが始まりましたね。

お互いに陣地っぽいところが
広がってきました。

左下は境界線が端っこまで到達しましたね。

石が増えると、だいぶ陣地らしくなってきますね。

今度は真ん中や右上へ。
右上も境界線が端っこのほうまで伸びましたね。

もうほぼ陣地は完成に近いです。

そして、次の図で終局です。

最後はいろんなところに打ってますが、
自分の石で作った城壁を、壊されないように
補強していると思ってください。

あと、黒と白の境界線の間にあった、
どちらの陣地でもないところを
順番に埋める作業もしています。
 
 
これでお互いの地が完成です!!

最終的に黒地と白地を塗り分けると
こうなります。

どんな流れで陣地が作られていったか、
少しイメージできたのではないでしょうか?
 
 

突き詰めて考えると・・・

取り上げたのはあくまで例なので、
もっと戦いの激しいものなど、
いろいろな対局があります。
 
 
でも、いつも変わらないのは、
黒と白が一手一手交互に打っていく
ということです。

よくよく考えてみると、

お互いに打った石の数は同じなのに
最終的な陣地に差ができるって
どういうことなんでしょう?
 
 
それはずばり、
効率に差がある
ということです。

同じ石の数を打っても、
各石の効率の違いによって
結果的に地の大きさに差ができるということです。

つまり囲碁は、
より効率的に石を置いたほうが勝ちになるゲームなんです。

これが囲碁の本質で、
すごくおもしろい部分だと思います。
 
 

効率に目を向ける

「効率良く」
って、日々の中でもけっこう聞く言葉ですよね。

仕事でも、家事でも、
「もっと効率よく」できたら嬉しいし、

経営者の方などにとっては
企業がきちんと効率良く運営できているかは
とても大事な話です。

しかも使えるお金や人手は限られているわけで、
その中でなるべく
最終的に効率が良くなる方法
を考えますよね。
 
 
こう考えると、囲碁の話と似ていませんか?
囲碁も必ずお互いに1手ずつしか打てません。

限られた資源を使って、より良い形をめざす。
こういう点に共感してか、
囲碁を嗜む経営者の方は多いようです。
 
 
ルールはシンプルなのに、
なかなか奥の深い囲碁。

その魅力が少しでも伝わったら嬉しいです。

次の講座では、ルールをざっくりではなく、
順番に詳しく解説していきます〜。

> 次の講座:「かんたん囲碁ルール1「黒と白が交互に打つ 」 ニギリのやり方も解説」へ
>> 初心者さん講座一覧へ