【初級者さん棋譜検討】二目の頭は見ずハネよ!〜ハネられると困るからノビよ

こんにちはー。くまぽろです。

今回から新しいコーナーとして
初級者さんの棋譜を検討します〜!
 
 

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初級者さんの棋譜検討はじめます

これまで「囲碁初心者さん講座」や「有段までの道のり」で、
入門〜級位の方向けに
囲碁の基本的な考え方の記事を書いてきました。

その上で、前々から
より実戦的な内容を、実際の棋譜を通して学ぶ
ということができないかな〜と考えていました。

それで今回、読者さんにご協力いただいて
棋譜を提供していただき、やってみることにしました!
 
 
ご本人だけでなく、他の方も見て学べるように
対局の中の大事なポイントにしぼって解説していきたいと思います。

それでは、さっそく見ていきましょ〜!
 
 

二目の頭は見ずハネよ

今回の棋譜は、読者のやまゆうさんから提供していただきました。
ありがとうございます!
現在パンダネットで15級とのことです。
 
 
いつもタイトル戦解説などでは
一手ずつ再生できるビューアーを使っているのですが、

今回は解説のポイントをしぼりたいので、
各場面ごとに画像を貼っていく形式でいきます〜。
 
 
では、初手から見て行きましょう。
やまゆうさんは白番ですね。

おぉ、相手の方が三手目でダイレクト三々。
流行の最先端ですね。

左下で黒9まで打ったところで、
白は10と空き隅に先行しました。

「黒が打たなかったから空き隅を打ちたい!」
という気持ちはとってもよくわかります。

ただ左下はいま、形として大事なところなので、手抜くのはよくありません
 
 

次に黒1とハネられると、一気に形が崩れてしまいます。

って何なのか」が囲碁を始めたばかりだと
正直よくわからないと思いますが、
端的に言うと、石には「効率の良い形」と「効率の悪い形」があります

その形に関する格言でも、もっとも有名なものの1つに
二目の頭は見ずハネよ
があります。

「二目の頭は、たとえ目をつぶっててもハネて!」
という意味です。
そのくらい形として大事なところなんです、二目の頭。

先ほどのこの黒1のハネがまさに、白の二目の頭をハネた手です。

このあとの進行はいろいろありますが、
一例をあげるとこんな感じになります。

こうなると、黒は下辺が陣地になっていきそうな上に、
白にはまだAの切り味など気持ち悪い部分が残っています。

このように形が悪くなってしまうと、後々までこの重荷をしょって
打っていかないといけなくなります。

二目の頭を黒にハネられないように、白はしっかりノビておくべきでした。

これは星に三々入りした代表的な定石の途中でもあり、

定石ではハネツギを打って、ここで一段落になります。

黒は隅を地にしましたが、
部分的には中央の白の勢力の価値のほうが優っています。

2つの図を比べてみて、形のしっかり度の差を感じてください〜。

ちなみに、ノビた後もしさらに黒がハッてきたら
いつまででもノビていって良いです。

黒は二線をハッて、陣地が1目ずつ増えているだけなのに対して
白の壁は強大で、中央での戦いがものすごく有利になりますし、
のちのち陣地になる可能性もあります。
 
 
さて、では棋譜のつづきに戻りましょう。

左上隅に先着した後、また黒が三々に入ってきました。

そして、まったく同じ形になり、
やはりここでも二目の頭の大事なところを放置してしまいました。

さっきと同じで、やはり白はAとノビたかったですね。

そして、なんとまたお相手は三々に。
三々大好きマンですね。いや、女性かもだけど…。

そして今度は白は3でハネずにノビました。
部分的な形としては全然OKなのですが、

黒が1とオシてきた次の手で、左辺の中央に芯を入れに行きました。

左辺に打ちたくなる気持ちはとってもよくわかります。
ただ、やはり右上も、手抜かずにハネたいところだと思います。

このケースでは二目の頭ではないのですが、
三目の頭も自分が先にハネられるところはハネたい、
できれば相手からハネられたくないところなんです。

二目の頭ハネよりは、ダメージが緩和されはしますけどね。

白が手抜いたので、相手はすかさずハネてきました。

右辺が大きな黒地になってきましたし、
左上、左下とも黒からのハネが残っている状態になっています。

大場に急いだけれど、
いろんなところが中途半端になってしまっている感じです。
 
 

まとめ

今回はポイントをしぼって、ここまで!
今日のまとめです。

  • 二目の頭は見ずハネよ
  • ハネられたら困るからノビよ

また、今日出てきた星に三々入りした定石は、
以下の記事の中盤で、動く碁盤で見ることができます。
よかったら、そちらも見てみてください〜!

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この棋譜では大事なポイントがもう一つあるので、
また次回に、引き続き解説したいと思います。
 
 
それから、同じく棋譜を検討してほしい、という方は
Twitterまたはメールにてご連絡ください。

くまぽろ
Twitterアカウント→@igo_kuma
メアド→kumaporo@igokuma.com

対象としては、入門〜5級くらいまでの方を考えています。
19路盤に限らず、9路、13路でもOKです。

ただ、すみませんが、必ず検討できるかどうかは、
時間などとの兼ね合いなので正直わからない部分があります。

そこだけ事前にご了承いただければありがたいです。
ご連絡お待ちしています〜。
 
 
ではでは、今日はこのへんで。